ジロ・デ・イタリア2024 stage1-9リキャップ

ジロ・デ・イタリア2024 stage1-9リキャップ

  • イベントレポート

トリノで開幕したグランツール初戦ジロ・デ・イタリア。
ここまでのスペシャライズドライダーの活躍を振り返ってみましょう。


序盤から激闘が続くジロ・デ・イタリア。総合争いについては、今年ジロとツール・ド・フランスのダブル制覇を狙うタデイ・ポガチャル(スロベニア、UAEチームエミレーツ)が前評判通りの圧倒的な強さを見せ、既にステージを3勝した上にライバルたちに2分半以上の大差をつけている。

一方で2位以下の戦いは熾烈だ。現在2位につけているのがボーラ・ハンスグローエのリーダーであるダニエル・マルティネス(コロンビア)で、3位にはわずか8秒差で大ベテランのゲラント・トーマス(イギリス、イネオス・グレナディアーズ)が続く。マルティネスから約1分遅れで4位のベン・オコーナー(オーストラリア、デカトロンAG2Rラモンディアル)も不気味な存在である。

登坂スプリントに強いマルティネス。シューズはBody Geometryメソッドとデータサイエンスを駆使し足とペダルの一体感を実現したS-Works Torch。

ただマルティネスの走りは堅調そのもので、落車などの小さなトラブルはあったものの、総合表彰台に向けた見通しは良好だ。山頂フィニッシュでの2回の登りスプリント対決ではポガチャルにこそ及ばないもののいずれも区間2位でボーナスタイムを奪取、今大会最初の個人タイムトライアルである第7ステージではShiv TTで平坦と登坂のミックスレイアウトをまとめ上げ区間8位と安定している。

懸念事項があるとすれば、山岳でのアシストが期待されていたフロリアン・リポヴィッツ(ドイツ)の離脱だろうか。それでもジョヴァンニ・アレオッティ(イタリア)マキシミリアン・シャフマン(ドイツ)がいれば十分に戦えるはずだ。

初日区間優勝を争う好走を見せたシャフマン。マルティネスとは好みが違うようで、シューズはスペシャライズド史上効率性とパワー伝達に最も優れるS-Works Aresを使用。

至高の履き心地のシューズS-Works Torchについて詳しく>
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スプリントではスーダル・クイックステップのエースであるティム・メルリール(ベルギー)がやってくれた。今大会初のスプリントステージとなった第3ステージ、先頭でフィニッシュラインを駆け抜けた。今季グランツール初のスプリントの舞台、どのチームも並々ならぬ意欲を燃やしていたはずだ。その中で挙げた勝利の、何と鮮やかなことか。

メルリールは空力性能に秀でるS-Works Evade3ヘルメットを愛用。手で「W」の文字を作り、2011年のジロで命を落とした同郷の先輩であるワウテル・ウェイラントに勝利を捧げた。

最も空力性能に優れたヘルメットS-Works Evade3について詳しく>

しかも単純な集団スプリントではなかった。フィニッシュ手前の丘でミッケルフレーリク・ホノレ(デンマーク、EFエデュケーション・イージーポスト)が放ったアタックをきっかけにポガチャルとトーマスという総合エース2人が先行し、スプリンターを抱えるチームは大事なリードアウトトレインを追走に使わざるを得ない状況に追い込まれ、最後は向かい風の中をエーススプリンターが自ら駆ける混沌としたフィナーレとなった。

最終盤でやや位置を下げていたメルリールは先行する選手たちの背後を利用しながら前に出て、目の前に開けたスペースを見つけるや否や大きく加速を切り、最後はハンドルを投げ込んだ。そうして、彼曰く「キャリアで最もハードな展開からの勝利」を、Tarmac SL8と共に掴み取った。「自分の脚とスペシャライズドの速いバイクに自信を持って、ベストを尽くした」というメルリールの言葉通り、強い機材は選手の自信となり、勝利を呼ぶのである。

写真左側から鋭く加速するメルリール。Tarmac SL8のVengeを超えるエアロ性能と685gという軽さが、彼に勝ち切る自信をもたらした。

選手たちの相棒としてグランツールを走るTarmac SL8について詳しく>

今大会が遅いジロデビューとなったジュリアン・アラフィリップ(フランス)は、まさに飢えた狼のように勝利を求めている。チャンスがあれば何度も仕掛け、逃げに乗る。
2度の世界チャンピオンに輝いたアラフィリップが最も勝利に近づいたのは、まさに5年前優勝したストラーデビアンケを模した白い未舗装路を走る第6ステージだった。惜しくも2位。しかし彼の果敢な走りはきっと栄光に繋がっている。ジロがローマにフィニッシュするまでに、両腕を天に突き上げる時が来るはずだ。

アラフィリップはグラベルステージで転がり抵抗の少なさとグリップ、地面からの振動吸収性に優れるTurbo Cottonタイヤを使用。

GRIPTONとコットンケーシングを職人技で組み合わせたTurbo Cottonタイヤについて詳しく>



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【筆者紹介】
文章:池田 綾(アヤフィリップ)
ロードレース観戦と自転車旅を愛するサイクリングライター。名前の通りジュリアン・アラフィリップの大ファン。
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