ツール・ド・フランス と同じコースを走るイベント マーモット・グランフォンド・アルプス に参戦しました(後編)

  • 公開:2024.09.9
  • 更新:2024.09.10

前編から長らく期間が空いてしまいました…

マーモット・グランフォンド・アルプス の参戦レポートになります。

もし前編をご覧になっていない方は是非そちらも併せてご覧ください。

↓ 前編はこちら

フランス滞在4日目

いよいよ マーモット・グランフォンド・アルプス のイベント当日を迎えました。

本来は翌日の日曜日に行われる予定でしたが、フランス議会選挙と日程が重なり前日の土曜日に前倒し開催となりました。

イベントは宿泊している アルプデュエズ の麓にある ブール=ドアザン という小さな町をスタートします。

参加者はおよそ7000人に及ぶのですが、一斉スタートしてしまうとカオスな状況になるので4部ほどに分けられ順にスタートしていきます。

  

スタートは早朝にもかかわらず住民は文句を言いません。

むしろ盛大な応援をしてくれます。

これが自転車大国フランスなのかと感銘を受けつつ、7時20分にスタートしました。

  

私のグループはおよそ1500人ほどだと思いますが、前にも後ろにも人だらけで自分がどの位置にいるのかさえわかりません。

そんな状態で10キロほど平坦で走ると、最初の関門 グランドン峠 が見えてきました。

ここでざっくりとコースを紹介します。

  

距離は177km その中に大きな登りが4か所あるのですが、どれも獲得標高(総上昇量)は1200m程あります。

ツール・ド・フランス でいうレベルは超級山岳が3つと1級山岳が1つになりますが、つまり物凄い山ばかり登らされるロングライドコースとなっています。

そんなコースを決められた制限時間内でクリアするイベントになります。

この グランドン峠 はいきなり24キロのヒルクライムですが、ここで自身の脚の調子があまり良くないことに気づきます。

(グランドン峠を大集団で登っていきます)

調子が悪いながらも淡々と自分なりのペースで登っていきますが、他の参加者のペースの速さに驚かされました。

なんといってもこのイベントはヨーロッパ中の猛者が集まるので、参加者のレベルが格段に高いです。

(グランドン峠の頂上のエイドには参加者が溢れていました)

長いヒルクライムを終え、2番目の登りの テレグラフ峠 を目指す長いダウンヒル区間があります。

この下りは過去に大きな事故があったためにタイムを計らない非計測区間なのですが、他の参加者たちはハイペースで下っていきます。

グランドン峠 を下りきった後はしばらく幹線道路を走るのですが、ここで曇り空が目立ってきました。

次第に風も強く吹き始め、強烈な向かい風の中を走ることになります。

幾つかの集団に分かれて空気抵抗を減らしながら テレグラフ峠 を目指しますが、ここでも彼らのハイペースさに苦しめられます。

幸い周りの人たちは身長が高かったので人よりも空気抵抗を受けずに走ることが出来ましたが、想像以上に体力を消費してしまいます。

そして テレグラフ峠 の麓で小休憩を済ませ、再びスタートし始めたところで盛大に脚を攣ってしまいます。

フランスの乾燥した気候で自分が思う以上に体の水分が失われていたのかもしれません。

もちろんペースも大幅に落ちてしまいました…

なんとか頂上にたどり着いたものの小雨が降り始め、本来休めるはずのダウンヒルが寒さとスリップに怯える苦行と化してしまいました。

幸い下りは5キロほどと短かったのですが、その先に待ち受けるのは最大の難関 ガリビエ峠 になります。

ここは標高2642mとコースの中でも1番の高さを誇ります。

年間を通して雪が残るような低い気温なのでこの場所で雨に降られたくはないのですが、嫌な予感はやがて現実になります。

半分ほど登ったところで小雨が降り始め、頂上に着くころには雹と雷が落ちる大雨になっていました。

私の身体も既に悲鳴を上げていましたが、更に天気が追い打ちをかける最悪の結果です。

今回のイベントには現地スタッフの2名が我々日本人をサポートしてくれたのですが、事前にこの ガリビエ峠 の頂上付近で補給食などのサポートをしてくれることになっていました。

なんとか根性でサポーターがいる小屋まで登り切りましたが、既に身体は低体温と脱水症状で疲れ切っていました。

サポーターから補給食をもらい小屋で小休憩を済ませますが、ここからは大雨の中を30キロもダウンヒルする羽目になってしまいます。

気が遠くなるような長いダウンヒルですが、これを下り切れば残りは アルプデュエズ の峠を登りゴールするのみです。

(前々日に訪れたガリビエ峠の様子)

バイクに再び跨り走り始めますが、あまりの寒さで体が震えハンドルがうまく操作出来ません。

道路には川のように大量の雨水が流れています。

おまけにガードレールも設置されていないこのダウンヒルは、とてつもなく神経をすり減らしました。

7キロほど下ったところで ロータレ峠 に合流するのですが、そこにある小屋で両脚が攣り僅かに残っていた体力も完全に尽きてしまいました…

結果はリタイアです。

その後はたまたま通りがかった2人のサポーターを乗せた車をなんとか呼び止め、 アルプデュエズ の宿まで移動しました。

宿までの車内は、疲れ果てて眠っていたためほぼ記憶がありません…

フランスで走るこの経験は他では味わえない濃密なもので、結果こそ散々でしたが言葉が通じない場所で自分の限界にチャレンジできる良い機会でした。

またリベンジできる日がくれば、その時こそ完走したいという新たな目標も出来ました。

次回は番外編になります。

イベントまでの準備や実際のSW Aethosの乗り心地などをお伝えできればと思っています。

是非ご期待ください。


前編はこちらから↓
マーモット・グランフォンド・アルプス に参戦しました(前編)


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