「すべてを征す一台」 Tarmac SL8に試乗してきました。

  • 公開:2023.08.13
  • 更新:2023.08.29

スペシャライズドを象徴するロードバイク、Tarmacが第8世代(SL8)にモデルチェンジいたしました。

Tarmac SL8(ターマック SL8)の詳しいスペックについてはこちらの公式ページをご覧ください。

私個人の話で恐縮ですが、ロードバイクを始めた頃にTarmac SL2を購入しました。それからSL7まで、購入する・しないは別として、すべてのTarmacに乗ってまいりました。
そんなTarmac好きとして、今回のモデルチェンジもかなり期待値が高く、「完璧なレースバイクだと思っていたSL7が、SL8になってどんな風に進化したのか?」試乗前からワクワクが止まりませんでした。

試乗させていただいて感じた性能は、①軽量②走行性能③しなやかな乗り心地です。

①軽量


職業柄、割と軽量なバイクを持ち慣れているはずなんですが、SL8を持ち上げた時に思わず、「軽っ」と言ってしまいました。SL8は完成車重量が6.6kg。SL7と比べて15%もフレーム重量が軽くなっているとのことで、その違いは伊達ではありません。
ぱっと見SL7とフレーム形状が酷似していますが、比べてみると細部がブラッシュアップされていることに気づかされます。

ダウンチューブはボトムブラケットに近づくにつれシェイプされ、無駄がそぎ落とされています。
エアロ形状が必要ない箇所は大幅に形状が見直されています。
SL7よりもシートポストが細くなっていますが剛性は変わらないそうで、ふわふわした感じはありません。

この軽さが走りにどのような恩恵を与えてくれるのか楽しみにスタートしましたが、漕ぎ出しの軽さ、上り坂での軽さ、動きのすべてに軽さを感じることが出来ました。

②走行性能


レースバイクに最も必要な性能はスピードだと思います。そのスピードを生み出すためには、先述致しました軽量の他に、全体剛性とエアロ性能が必要になります。
漕ぎ出しの軽さから、踏んだ力をスピードに変換してくれる剛性の高さ、あっという間に中~高速域に達するエアロ性能。すべてに無駄がなく気持ち良く走る事が出来ました。
エアロ性能に関しては、ノーズコーンと呼ばれるヘッドチューブ構造、エアロハンドルとステムが一体になったRoval Rapide Cockpit、ホイールセットのRoval Rapide CLXⅡが大きく関係しています。

ノーズコーン。先端形状を鋭くすることにより空気抵抗を減らせます。
Roval Rapide Cockpit。最初に風が当たるハンドルバーの形状は大事です。
Roval Rapide CLXⅡ。前後でリム幅とリムハイトが違います。

フレームはもちろんのこと、ハンドルからホイールまでの構成パーツすべてで生み出す全体剛性は、「かかりの良さ」に繋がり、どの速度域からでも加速出来ます。また乗車中の操作性や下り坂での安定感は、初めて跨ったバイクに思えないほど安心感がありました。

③しなやかな乗り心地


ギアを軽くして高めのケイデンスを維持するよりも、ギアを少し重たくしてトルクをかけてペダリングしたり、ダンシングする方が気持ちよく加速する印象を受けました。(雑なペダリングでもバイクが進むイメージです。)
通常そのようなペダリングをした後は一気に脚に疲労感が襲ってきますが、SL8はそれを最小限にとどめてくれるようで、何回でも加速したくなります。
剛性感があってかかりの良いフレーム、それが何故か脚に跳ね返ってこないという相反する性能、これが良く言われる「フレームのしなやかさ」なんだと思います。同社AETHOSを開発した知見と技術力が存分に注ぎこまれていながら、あくまでレースバイクであるTarmac用にチューニングされているのが好印象でした。

Tarmacについていろいろ考えていたと思われます。

素晴らしいTarmac SL8に乗ればみんな笑顔になります。

短時間の試乗で感じたポイントは以上ですが、願わくばMy Bikeとして迎え入れ、もっともっとこのTarmacを深堀りしてみたいです。
「すべてを征す一台」是非体感しにお越しください!

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