世界一のグラベルレース「Unbound Gravel」

  • 公開:2024.06.18
  • 更新:2025.03.17

世界一のグラベルレース”Unbound Gravel”をご存知でしょうか?
いつもSBCをご利用いただいているお客様が参戦されたのでそちらのレースレポートをご紹介!!


”Unbound Gravel”とは
アメリカのイベント会社ライフタイム社が主催の世界最大のグラベルレース。
2006年に始まった大会は年々人気が加熱し、総参加者数で約5,000人を集めて開催された。抽選による定員があるためエントリー数はその数倍に上るという。
参加カテゴリーは100・200マイル、350マイル、そして入門向けの25・50マイル、ジュニアの各クラスが用意される。(1マイル=1.60934km)

お客様からのレースレポートにて世界最大のグラベルレースの様子をご紹介!

UNBOUND GRAVELに参加してきました。
この大会はアメリカ カンザス州のエンポーリアで開催されていてるグラベルレースです。
距離は25マイル、50マイル、100マイル、200マイル、350マイルのカテゴリが有ります。
自分は今回で3回目となりますが、今までと同じく200マイル(=320km)のコースに参戦しました。
参加者は全体で3000人以上、自分の200マイルクラスで1000人近くの参加者が居ます。

スタートはプロクラスが6時に、それ以外が6時30分になります。
コースは主に北コースと南コースが有り、2年ごとに入れ替わります。
今年は北コースで、自分が最初に参加した19年と9割がた同じ印象でした。
スタートポジションは任意で好きなところに並べますが、大体の目安として目標タイムの看板が各所に掲げられています。
自分は日没前(14時間15分)にゴールすると得られるRACE THE SUNの称号を目指しているので、14時間の看板付近に並びました。

(スタート前の列。密集度と先頭まで見えない列の長さが大会さが伺えます。)

6時半にスタートの号砲を聞きますが、上述の大人数なので実際に動き出すまで1分ぐらい経過していました。
大集団のまま舗装路を通過し、グラベル区間が始まります。
集団で走っているとグラベルにも関わらず40km/h弱で楽に走れます。
オーバーペースであることは自覚しながらも、集団に乗ってそのまま進んで行きます。
日本では見られない大草原の地平線と、そこに一本だけ伸びるグラベルを眺めて感動!

今回、天気に恵まれ午前中は曇りで涼しく、午後は晴れて気温が30度ぐらいまで上昇する状況でした。
順調に距離をこなしてWATER OASIS 1に到達しますが、当初の予定通り水は潤沢に残っているので、ここはスキップ。

(森の中の林道のような区間を走るA様)

毎回CHECK POINT が200マイルでは2か所設定されていて、タイムが計測されると共に、外部からの補給を受けることが出来ます。
GRAVEL RACEでは自助努力が基本で、外部からの補給およびサポートは指定された場所でしか受けられません。
例外としてエントラント同士の助け合いは認められています。

今までは疲れてCHECK POINTで20分ぐらい過ごしていましたが、これを短縮することでタイム短縮につなげようと考えていました。
CHECK POINTでは仲間にクルーとして待機してもらうのが基本なのですが、遠方からの参加者ではそれが難しいので、CREW FOR HIREというサービスが公式に用意されています。
これを利用すると水やコーラ、各種補給食、GUのエナジージェルやドリンクの粉末等を好きなだけ補給できます。
また同時に事前に自前の補給や機材(=ドロップバッグ)を預けることもできます。
CHECK POINT 1はドロップバッグを受け取り、手早く補給を済ませて5分でピットアウトすることが出来ました。

(今回使用したバイクはCRUX、DHバーをつけたグラベルレース仕様。)

ただこれで集団とはぐれてしまい、一人旅が始まります。
こういう状況で助けになるのがDHバーです。
延々と草原が続くこの地方では遮るものが無く、一人で走っていると風をもろに受ける事になります。
こんな時にDHバーを握って姿勢を低くして空気抵抗を抑えると、かなり楽に巡行することが出来ます。
ただ国内で太いブロックタイヤを履いてDHバーを付けていると、めっちゃ奇異な目で見られますが。(笑)

順調に距離をこなしてxxkmのWATER OASIS 2に到達。
こちらも当初から予定した通りスキップします。
これが大きなミスであった事に後に気づきます。

なにを勘違いしていたのか、この時はWATER OASIS2からCHECK POINT 2まで20kmぐらいだと思い込んでいました。(本当はxxkm)
WATER OASISを通過して20kmを過ぎても30kmを過ぎても、CHECK POINT 2が現れません。
天気も昼前ごろには晴れてきて気温が上昇、ボトルも背負ったCAMELBACKも飲み干し完全に脱水状態。
のどが渇くので補給食も取れず、パワーも速度もガタ落ち


(視界を遮るものの無い広大な草原を走る。)

這う這うの体でCHECK POINT 2にたどり着き、水をがぶ飲み。
この頃には胃腸も疲れてきていて、固形物を受け付けなくなっていました。
バナナですら食べられない・・・
ただこの状況は過去の経験から見越していて、マルトデキストリンとBCAAの粉末をドロップバッグに入れていました。
これをCAMELBACKの水に溶かして再出発!
そんなにゆっくりしたつもりは無かったのですが、気づいたら20分近くが経っていました・・・

何とか再出発しますが、脱水によるダメージは大きく、なかなかペースを上げられません。
いたずらに目標までの残り時間が過ぎていきます。
RACE THE SUNは諦めるか、いや最後まであきらめるな!と自分の中で葛藤が続きます。
その葛藤も長くは続かず、xxkmの時点で一度完全に諦め、補給の為にバイクを降りてしまいました。

それでも生きて帰るためにはゴールするしか有りません。(オフィシャルの回収等は無い)
再びバイクに跨り進んでいると、後方から速い集団が近づいてきます。
見ると5人が1列に並んでいます。
「これが最後のチャンスだ!」と思い、この集団に飛び乗ります。
小さい集団ながらも25~35km/hで進んでいきます。
途中でほかの選手も集団に乗り、最大で7人の集団になっていましたが、1人減り2人減り、最終的に4人にまで減っていました。

あれだけ照り付けていた太陽もどんどん傾いてきますが、ゴールもぐんぐん近づいてきます。
走りながら集団内の選手に「これって日没に間に合う?」と問いかけると「of course!」という力強い言葉が返ってきます。
こうなると俄然、力が湧いてきます!(笑)
右足のハムを攣りながらもガンガン踏んでいきます。
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(無事200マイル321.869kmを日没前に走破。)

気づくと大学構内の劇坂で1000Wを超えていました。
ここでは応援の人たちが大勢いて大声で応援してくれます。
「残り1マイル!RACE THE SUN獲れるぞ!」と煽り立ててきます。
最後のコーナーを残った4人で曲がり、残りは数百メートルの直線のみ。
なんとか日没5分前にゴールし、RACE THE SUNの称号をゲットすることが出来ました!

最終リザルト
タイム 14時間10分14秒
全体順位 419/904位
性別  401/840位
45-49歳 64/129位

以上、A様によるレースレポートでした!
YouTubeにて迫力のレース映像も!是非チェックしてみてください。


unboundgravel2024

自分もいずれはDIVERGE STRで200マイルとは言わず、100か50に出てみたいですね~
日本ではまだまだ認知度の低いグラベルロードですが、昨今は国内でもイベントやレースが増え、当店でも少しずつグラベルの需要も高まっている印象。
東京近郊では、幕張、稲城、お台場等のシクロクロスや秋ヶ瀬のバイクロア、木更津のスペシャライズドレースデイ等がありますね!
多摩川河川敷など意外と身近でも非日常を味わえて楽しいです!
道を選ばずに気軽に楽しめるグラベルロードはいかがでしょうか?
当店のライドイベントでも初心者向けのグラベルライドを開催予定。
少しでも興味のある方は是非スペシャライズド自由が丘まで!

スペシャライズド自由が丘 剣持


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