軽量級×重量級スタッフによるNew Tarmac SL8インプレッション

軽量級×重量級スタッフによるNew Tarmac SL8インプレッション

スペシャライズド北海道エクスペリエンスセンターのロードバイク熟練のスタッフ2人にTarmac SL8(ターマック SL8)の魅力について語っていただきたいと思います。
この二人は体格差もあり、それぞれのSL8の乗り心地の感じ方など参考にしていただけたらと思います。

浅尾: 今日は宜しくお願いします。曽我部さんのロードバイクの経歴を教えて下さい!

曽我部「ロードバイク歴は12年で、JBCFのE1クラスタ(詳細はコチラ)で走っていました。そこからUCIコンチネンタルロードレースチームのスタッフを5年間やっていました。
メカニックだったりマッサーだったり監督代理だったり。
小学生のロードバイククラブの立ち上げなんかもして、ロードバイク関連でいろいろな事に携わってきました。」

スペシャライズド北海道エクスペリエンスセンターの曽我部

浅尾:「超有名チームですよね(笑)
僕は13才のころからロードバイクに乗っているので、15年程ですね。
同じくE1クラスで走っていました。20歳までは競技に打ち込んで、ツールド沖縄や広島森林公園などのアップダウンがあるコースを走るのが得意で。
ロードレースならではの緩急のある展開が好きでしたね。
ツールドニューカレドニアというステージレースも経験させて貰いました。」

・ツールド沖縄

・ツールドニューカレドニア

スペシャライズド北海道エクスペリエンスセンターの浅尾

曽我部:お互いロード好きですね(笑)浅尾さんは最近どのようにサイクルライフを送っていますか?

浅尾:「Vado SL5に乗ってカフェなどを巡るのにハマっていますね(笑)でも最近、少し速く走ることに火がつき始めてます。
大切なので二度言いますが、少し速くです(笑)曽我部さんはどうですか?」

曽我部:「もともとロードレース畑にいたこともあって、今でも競技的な走りが好きですね。自分は体格がいい方なので、基本的には平坦やクリテリウムなどのパワーのある走りが好みです。」

浅尾:さて本題に入りましょうか!実際に嬬恋の試乗会でS-Works Tarmac SL8に乗られた思いますが、その性能はいかがでしたか?

曽我部:「印象として大きいのは、バランスが絶妙だなと感じました。
実際に、Tarmac SL7と乗り比べなどもしたのですが、1枚板の様に硬さが強いSL7に比べて、SL8は足あたりがマイルドになった気がしますね。
SL7では感じない程よいねじれを感じて、足にやさしいです。
それでいてフロント剛性は向上しているので、ハンドルやフォーク周りにはネガティブなたわみは出さずに振りが軽くなっていますね。
実際のレースシチュエーションのことをよく考えられているなと感じました。
アタックの回数やゴールスプリントまでの足の残りが全然違うと思います。
ゼロ発進の急加速50m走においてはSL7の硬さに分があるかもしれませんが、それ以外全てのシュチュエーションにおいてSL8が上回っている感覚でした。」

浅尾:「僕はAethosと乗り比べてみたんですが、率直に速いバイクだなと感じました。
下り基調にはなりますが、50-60kmhの高速域からさらに高ケイデンスで加速してアタックしていく時、バイクの振りがとても軽快で。
下ハンドルを握ってダンシングする際に、手の中でハンドルを転がすだけでどんどん加速していくのが感動でした。
アタック時などのスピードの緩急に対応する時の労力がとても少なくて済みます。
僕は体重50kg台なので軽量級ですけど、上半身を脱力させた状態でパワーを込めなくても、体重移動だけでぎゅんぎゅん加速していきましたね。
そこがやっぱり速さをうたうバイクだなぁって思いました。
速度が出過ぎて、ブレーキのタイミングをいつも以上に意識して乗る必要がありました。
上りの反応もすごく良くて、曽我部さんの言っていたフロント剛性はもちろん全体のバランスの高さを感じられましたね。」

曽我部:試乗楽しかったですね(笑)ちなみに乗り心地はどうでしたか?

浅尾:「正直、上りはAethosには少し劣る印象を持ちましたが、硬さの中にもウィップ感というか、コーナリング中でも路面に接地している感触が強く感じられるので、よりレーシーな反応をしてくれますね。
縦方向のしなりも非常に高いので、結果として悪路でも対応できるように振動吸収性が向上している印象でした。
僕は週1-3回ライドライダーなのでこういった感想になりますが、普段競技に取り組まれているライダーはもっと大きな快適性、コンプライアンスの進化を感じられると思います。」

曽我部:「そうですよね。自分も同じような印象を受けました。
自分は体重が90kg近くあるのですが、シッティングで上半身をゆするようなパワーのかけ方をする時があるんですけど、SL7の場合だとほぼたわみがないのに対して、SL8はたわみを僅かに感じました。
それが乗り心地の良さに直結しているように感じましたね。
ポジションが変わってしまう程のたわみではないので、デメリットに感じることはないでしょう。そこが本当に絶妙なバランス。
浅尾さんが言ったように、路面追従性が上がっていることで、すごく乗り心地がいいです。」

曽我部:「あとは、シートポストを含めたフレーム形状ですかね。
Aethos開発の思想設計が盛り込まれているとのことで、SL7とは違いますよね。
自分の場合は、Aethosに乗ると、もがいたときにフロントの剛性が足りないイメージだったので、SL7の方が好みでした。
でもAethosの乗り心地の良さを持ちながら、フロント剛性を向上させたSL8に乗ってしまうとほかのバイクに乗るという選択肢がもうないですね(笑)」

浅尾:「お買い上げありがとうございます、後は全て任せて下さい(笑)」

曽我部:「年内にお金を。。。」

浅尾:「(笑)そうですね。曽我部さんのようなパワーのある走りであれば、SL7からSL8が正常進化かもしれないですね。
逆に僕みたいな週末メインで楽しく走っているけど、もう少し速さを求めたいかも、、、なライダーは、AethosからSL8が新しい進化の形かもしれないですよね。
Aethosに求められていた楽しく、しなやかに、軽快に走れるメリットも残しつつ、レーシーな走りにも対応できるのでTarmacの守備範囲が広がりましたよね。」

曽我部:同感です(笑)ちなみに12rフレームのS-WORKSと10rのPROグレードの違いはいかがだったでしょうか?

浅尾:「PROグレードの方が乗り心地はよりマイルドに感じましたね。反応性は少し優しくなった感じでした。」

曽我部:「そうですね。方向性としてはフィーリングが少々Aethosによった感じでしょうか。
もちろんレースでバリバリ戦えるバイクですし、ハンドルをRapide Cockpitにするだけでも違うかもしれないです。自分はそれを考えてます(笑)」

浅尾:「それ面白いですね。空力特性を最大化しつつ、乗り心地にマイルドさを残す通なアレンジでしょうか(笑)」

曽我部:ずばり、SL8はどのようなライダーに乗ってほしいですか?

浅尾:「そうですねぇ。やはり、毎朝子供の保育園送迎や家事など1分1秒に追われている全国のお母さんに…」
曽我部:「はい。(笑)冗談はさておき?」

浅尾:「すみません(笑)真面目に答えると、シンプルに速さ、軽さ、快適さ、すべてを求めるライダーですかね。
ポタリングが目的のライダーに望ましいです。と一言目に言えるバイクではないです。
でも、速さを感じたい。上り坂も軽く登りたい。それでいて、週末の100kmを超える長距離ライドでも、今までのバイクから大きく様変わりするような機材を探している人にはお勧めできます。
こうなってくるとポタリングが目的だとしても、SL8に乗ると楽しさが膨らんでくるのでは、、、と感じてしまいました。」

曽我部:「これも同じですね。競技思考の方は言わずもがな。
これまでAethosが選択肢として一番合っていると思っていたライダーの層もかなり食ってしまう様なバイクだと思います。
これに不満の出るライダーはいないでしょう。」

浅尾:「レースユーザーにとっての最適解で間違いないですよね。
苦手なシュチュエーションが想像できないです。
初めての100Kmライドだとしても、ライダーのチャレンジを支える最強の武器になりますよね。For Your Victoryですよ。For Your Victoryです。For You、、、」

曽我部:「素晴らしいですよね(笑)」

浅尾:(笑)、、、ズバリ、曽我部さんはどのレースで使ってみたいですか?

曽我部:「僕はやっぱり得意なシュチュエーションで使いたいのが第一ですね。
アタックやスプリントでの反応や足あたりもそうですが、高速コーナーでのちょっとした路面のギャップを路面追従性をフルに使いながら曲がっていくスリルを味わいたいです(笑)
あとは僕みたいな体重でもアップダウンに挑戦したいと思えるようなバイク重量ですよね。
サイズや部品構成にもよりますが、Alpinistなんて履いてしまった日には重量調整が必要でしょうから、タイヤを30cにしてチューブレス化、一応タイヤインサートを入れてみようかな。
なんて妄想が捗りますね。フロントはRapideでリアはAlpinistも試したいところです。
→Alpinistを装着したインプレ記事はコチラ。

浅尾:「僕はこれに乗ってツールド沖縄出れば勝てちゃうかも。って妄想が広がります(笑)
距離が長くてアップダウンのあるレースは最高の武器になると思います。
ヒルクライム大会でも軽量バイクとしても使えちゃいますよね。
話は変わりますが、これからワールドツアーの選手が最速のバイクである証明をしてくれると思います。」

終わり

スペシャライズド北海道エクスペリエンスセンター(以後:XC)の二人の談義は、
New Tarmac SL8に熱され夜を越しそうな勢いがございました。
この続きが気になるライダーは是非XCに常駐している曽我部&浅尾までお気軽にお尋ねください。


またXCでは7台の試乗車、その他の店舗では各1台づつ試乗車をご用意してライダーをお待ちしております。
最速の走りを是非この機会に体感されてみては如何でしょうか。

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