近年日本でも盛り上がりを見せているグラベルバイク。
太いタイヤとタフで拡張性の高いフレームでロングライド・アドベンチャーライドといったチャレンジングなライドから、通勤通学のコミューターとしてまでその活躍の幅はさまざま。
スペシャライズドは日本でブームが大きくなる以前からグラベルバイクに力を入れていたのはご存知の通り。
近年ではFuture Shockを搭載し王道のグラベルバイクと言ってもいいDivergeと、軽量で反応性抜群シクロクロスでも活躍するCrux。
そして、フルサスペンショングラベルバイクのDiverge STRの3車種をラインナップ。
スタッフが一目惚れしたDiverge STRが登場したのは、忘れもしない2022年10月21日。
何がそれほどまでに心を動かして、どんなところが1年半以上楽しく遊び続けられているポイントなのか。Diverge STRが最高のバイクだというのを改めて紹介したい。
ロードバイクに乗り始め約10年になるのだが、過去の愛車を改めて思い返すと競技志向の強いいわゆるコンペティティブロードにばかり乗ってきた気がする。
カーボンにも迫ると言われたアルミバイクや、超軽量カーボンクライミングバイク、コンパクトエアロを掲げるオールラウンドバイク、そして全てを征する1台 S-Works Tarmac SL7。
バラ完はもちろん、セラミックベアリングを導入し、TPUチューブを使ってみたり、パワーメーターを仕込んだりと、過去の愛車たちには実験も兼ねて様々なカスタマイズを施してきた。
しかしTarmac SL7を乗り込んでいくにつれ、コンペティティブロードではこれ以上のものは出ないのではないかというちょっとした閉塞感が頭をよぎるようになってきた。(もちろんご存知の通り、後年非常に優れたTarmac SL8が登場している)
さらにオフロードバイクへの興味やライフスタイルの変化もあり、コンペティティブロードへの熱量が少しずつ下がってきていた。
そんな中発表されたDiverge STR。
なんと言ってもそのルックスにど肝を抜かれた。Future Shock Rearのいかにも特殊な機能を搭載していますという存在感。舗装路だろうが未舗装路だろうがどこへでも走っていけそうな佇まい。
近年の綺麗にまとまったスペシャライズドのロードバイクとは異なる、グラベルを本気で遊び尽くすためのバイクだと一目見た瞬間に理解した。
異形とも言えるフレームデザインの一方で、その走りはとても優等生だ。
元々装備されているタイヤは42CのTracer Pro。その圧倒的なエアボリュームと前後に搭載したFuture Shockによって魔法のじゅうたんに乗っているかのような快適な乗り心地。
舗装路でも未舗装路でもライド中不意に現れる大きなギャップ。それらにうっかり突っ込んだ時でも跳ね上げられることはほとんどない。
河川敷などのちょっとしたグラベルであれば舗装路と勘違いしてしまうような高い振動吸収性能は、まるで乗り手をもっと深い未舗装路へ、もっと過酷な道へと誘うようだ。
タイヤクリアランスの限界である47Cまでタイヤをボリュームアップさせれば、トレイル遊び…とまでは言わないが、ハードテールMTBで楽しめるようなシングルトラックにもチャレンジ可能だ。
そして30Cや32Cのスリックタイヤに変えればロードバイクにも引けを取らない舗装路での走行性能を手にできる。
前後に配されたFuture Shockによって驚くほど優れた操作性と走破性を手にしたDiverge STR。ただ単に乗り心地がいいだけではなく、フレームの下半分はリジットと言ってもいい構造であるためペダリングパワーを逃さず伝えることができる。
コンペティティブロードと一緒にヒルクライムコースを走るには流石に少し頑張る必要があるが、週末のロングライドなら問題なし。
ダウンチューブに設けてあるSWAT™ Doorが最高の一言。
予備のチューブや携帯工具に補給食はもちろん、ジャケットやコンパクトに折りたためるバックパックまで収納可能。そして一度収納すればライド前の準備が不要になる。
よほどハードなライドを計画しなければ、手ぶらでどこへでも走り出せる気軽さが魅力だ。ライド前の準備は無し、手荷物は携帯電話だけ、そんな縛られない自由なライドも楽しむことだってできる。
Diverge STRに跨っていると、初めてロードバイクを手にした時に感じた「どこまででも走っていける」ような開放感と高揚を得られる。
舗装路でも未舗装路でもライドの場所は選ばないし、何よりどちらかだけを選ぶ必要もない。目的もなくただただバイクに跨っているだけでも楽しいし、それを許されているという感覚がある。もちろん誰が禁じているわけでもなく勝手にがんじがらめになっているだけなのだが。
ライド距離が長かろうと短かろうと、内容がハードだろうとそうでなかろうと「だってグラベルバイクだし」の一言が免罪符になり得るのだ。
拡張性が高く遊び方も無限大のDiverge STRだが、さまざまな使い方をするため揃えた周辺パーツが増えすぎて部屋を圧迫することもある。また気づいたらバイクに色々積載していて重量がかなり増えていた、なんてことも考えられる。
そんな”無駄”を楽しめると最高の相棒となり得るのかもしれない。
「グラベルバイク」の名を冠して入るが、タイヤやコンポーネントの選択次第で、真の意味で自由なライド体験を得られるバイク それこそがDiverge STRの本当の姿なのかもしれない。
正直自由すぎて不安になる時もあるが。
グラベルバイクが本当に必要な人は少ない。それもフルサスペンションだったらなおさらである。
しかしこのDiverge STRでしか得られないライド体験は必ずある。それも、期待を大きく上回る楽しさで。
少なくとも遊び始めて1年半経った今でも、Diverge STRの魅力に取り憑かれたままである。
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