今年からブルベに参加し始めた スペシャライズド 住之江 のメカニックスタッフ。
なんとか200km・300km・400km・600kmの各ブルベを年内に走り切り、様々な機材のありがたさを思い知りました。
スタッフにとってブルベ(というよりもロングライド全般?)に必要だった5つを厳選して紹介します。
Contents

このRoubaix SL8 無しには600kmブルベ完走はなかったと言っても過言ではありません。
なんといってもFuture ShockとAfter Shockによる卓越した快適性。ガタガタ道でも振動吸収してくれるのでバイクの挙動が抜群に安定。それでいて体重や荷物の量に合わせてしっかり調整しておけば、不必要に動きすぎないのでオンロードを走るには最適です。
Tarmac SL8 ほどではないですが空力にも優れるので、速度の出やすい長いくだりでは他の人よりも速い場面が多かったです。前述のFuture ShockとAfter Shockによって、スピードバンプや橋の繋ぎ目があっても車体が跳ねず路面からの突き上げもかなり緩和されます。身体の疲労軽減というのはもちろんですが、ほとんどの場合路面状況に気を使わなくてもいいので精神的にも楽です。
苦手なのぼりで時間を使っても、くだり坂を自信を持って安心して下れるのは非常に大きなアドバンテージでした。
Future Shockは快適性にフォーカスされがちですが、実はポジションの自由度の高さも忘れてはいけません。
Future Shock 搭載のRoubaix SL8はトランジションスペーサーとヘッドスペーサーの組み合わせによってスタックハイトをある程度自由に調整ができます。
一般的なロードバイクだと一度コラムを切ってしまうと元には戻せませんが、Future Shock搭載のRoubaix SL8ならコースの距離や目的、ライドスタイルに合わせてハンドル周りを細かく調整することができます。
レースに出場するとなると話は別ですが、ことロングライドにおいてはリラックスした状態でライドするのが一番速いです。
3箇所のボトルケージマウントとトップチューブマウントがあるおかげで、バイク自体の積載量が非常に優れています。
心配性のスタッフは色々と装備を増やしがち。しかしRoubaix SL8に荷物を持ってもらえれば、リュックを背負ったりジャージのポケットにものをたくさん入れなくて良いので走りだけに集中できるのも良いです。
様々な面でリラックスして、ただただペダルを漕ぐことに集中させてくれるバイクがRoubaix SL8です。

ロングライドにおいて”パンクしないこと”は最大のパフォーマンスといってもいいでしょう。
屋外でパンク修理を行うとなると、作業に慣れているメカニックスタッフでも走れるようになるまで10分程度は必要です。
そしてパンクで気持ちが折れてしまうとそれ以上に時間がかかることも容易に想像がつきます。
そんな中でスタッフがチョイスしたのはMondo。タフさに定評があり、かなりラフに使ってもほとんどパンクしたことがない良いタイヤです。
S-Works Turboなど他のレーシングタイヤと比較すると多少重量はありますが、転がり抵抗の低さやパンク・サイドカット耐性の高さ・悪天候でも自信を持ってバイクを倒せるグリップと、ロングライドにおいてはこれ以上ないトータルでの性能の高さを誇ります。
タイヤの太さは35Cと32Cの二つを試しましたが、ロードバイクらしい機敏さや走り出しのバランスも考えて32Cを選んでいます。(35Cのどっしりとした安定感も捨て難いのですが)
そしてMondoとともに足元を支えたのは最新のRoval ホイール Rapide CLX3
先代のRapide CLX2から優れた空力はそのままに、驚くほど軽量になって乗り心地も向上したという体感があります。
平地〜下り坂での空力アドバンテージはあえて言うまでもありません。上り坂苦手なスタッフでも前後1305gのホイールがあればじっくり耐えつつ、いずれ見えてくる頂上を待てます。
そしてライド距離が伸びれば伸びるほどじわじわ堪える信号でのストップアンドゴーも軽快。
軽さ・空力・乗り心地・対トラブル性能、どれをとってもこの組み合わせが個人的にはベストのチョイスでした。

ブルベで走ったのは朝焼けから夜間まで、肌が焼けるような日差しの下から雨や雪が降り続く時まで。
過酷な条件の中で視界を守り続けてくれたのが Smith の定番モデル Wildcat。
Wildcat はワイドなレンズが広い視界を確保。長時間かけていても疲れにくく、安全確認もしやすいデザインです。
実はレンズを通常のスモークレンズから、Chromapop™ Glacier Photochromicレンズに交換しています。
これのレンズはいわゆる調光レンズで、紫外線量に応じて自動でレンズ濃度が変化します。昼間の強い日差しでは眩しさと紫外線をしっかりカット、曇天や夜間には自然な明るさを確保します。
そして一般的な調光レンズが苦手とする低温環境でも反応が鈍らず、冬の山間部や夜の冷気の中でもしっかり視界を保てるのが大きな強みです。
さらに曇り止め機能が極めて優秀。信号待ちや登坂中でもレンズが白くならず再スタート時の視認性を損ないません。
夜間にはライトの光に反射する路面の濡れや凹凸まで正確に読み取れ、虫や風から目を保護する安心感もあります。
ミラーレンズでありながら、偏光・調光・防曇機能をすべて備えた万能モデル。晴天から夜間まで一本で完結できる信頼性が魅力です。
“どんな環境でも走り続けられる視界”を約束してくれる、ロングライドのためのアイウェアです。

200kmを超えるロングライドでは体力や気力だけでなく、“情報の管理”が完走を左右します。
どれだけ順調に走っていても、残り距離や獲得標高・補給ポイントまでの距離を見誤ってしまうと一気にリズムが崩れてしまう。
そんな過酷な状況でも頼りになるのが Wahoo の ELEMNT ACEです。
まずはなんといっても驚異的なバッテリーの持ち。伊達に大きな筐体をしているわけではありません。実際の600kmブルベでは約40時間無充電で稼働しました。(公式には最大30時間駆動です。本体設定やペアリングしている機器、そしてライドの環境次第です。)
なおデータ量が膨大になるため200kmごとにログを区切るのが理想です。
そして画面は反射を抑えた高コントラスト仕様で、直射日光下でも夜間でも数字がくっきり見えます。長時間に及ぶライドにおいてはどんな環境で走っていても、データがちゃんと読み取れてナビゲーションが切れないというのは想像以上に大きな安心です。
もちろん電池の持ちがいいというのは普段使いでも大きなメリット。
昨今のロードバイクは充電すべきものがどうにも増えがち。ライトに変速にパワーメーターに心拍センサー…ライド前にあれは充電したか?これはどうだったっけ?と確認する手間が一つでも減るのは素晴らしいです。

次に注目したいのがSummit機能。
登坂区間に入ると自動的に残りの上り距離や勾配プロフィールを表示してくれます。峠道の「あとどれくらい?」を可視化できることで、脚を温存する区間と踏みどころの判断が的確になります。ブルベのように数百キロ単位で走るイベントでは精神的な支えにもなる機能です。
もちろん普段のライドでありがちな「あともうちょっとだから!」という声に惑わされなくなるのもいい点ですね。
操作面も抜群でタッチパネルと物理ボタンの二刀流。そもそものタッチパネルが非常に優秀で、雨の中のライドや冬のライドで生地の厚いグローブを装備している時でも確実に操作できます。万が一タッチパネルの操作が難しくなっても筐体下に配置された物理ボタンで確実な操作が行えます。
実際に300kmと600kmのブルベでは雨天走行中にサイコンが故障したり意図しないページ操作が発生していた参加者も多い中、ELEMNT ACEは最後まで正常に動作し続けました。
画面の見やすさ・UIの使いやすさ・物理的なタフさ・バッテリー面でのタフさ、自己最長のライドを目指すのであればELEMNT ACEをハンドル周りに取り付けるのが一つの正解と言えるでしょう。

ライド距離が長くなれば長くなるほどトラブルに直面する可能性が上がります。パンク程度ならまだマシですがチェーンが切れたりするともう最悪です。
偶然にも今回スタッフはライド中のトラブルには見舞われませんでしたが、この工具があると無いとで安心感が大違いです。
この工具にはライド中に発生する恐れのあるトラブルのほとんどを修理するために必要なものが含まれています。これでなんともならない状況に陥ったら…それはもう大人しくDNFを選択するしかありません。
一般的な携帯工具より力を入れやすいサイズ感なのに嵩張りません。しかも軽量で転ばぬ先の杖として考えるとこれ以上ないアイテムです。
含まれている工具は以下の通り。
スポークレンチ、バルブコアレンチ、2mm六角、2.5mm六角、3mm六角、4mm六角、5mm六角、6mm六角、8mm六角、トルクスT10、トルクスT25、マイナスドライバー、プラスドライバー、マスターリンクプライヤー、バルブステムシーラントリムーバー、バルブステムロックナット締め付け工具、チェーンマスターリンク収納、チェーンカッター、タイヤレバーなどなど。
これでも全てを紹介できているわけではありません。実質的にテックスペースを一つ携帯しながらライドしているようなものです。
自身がメカニックだから—というのはありますが、これをフレームパックに忍ばせているだけでなんとでもなるという安心感があります。
決して速くも強くもない、まさに一般サイクリストと言える住之江メカニックスタッフが長距離を走り切れたのは、信頼のおける機材のおかげに他なりません。
店頭で声をかけていただいた際に、冗談めかして「気合いっすね!気合いで走り切りました!」なんて言ったりもします。しかし実際は8割以上機材のおかげです。
信頼のおける機材がライドに向かう時の安心感を与えてくれます。その安心感がもっと遠くへ、もっと速く挑戦させる気にしてくれます。
ロングライドに限らずチャレンジングなライドをしてみようかな?とお考えでしたら、ぜひスペシャライズド住之江スタッフまでご相談ください。
新製品やイベント情報など発信していきますので、SNSもぜひチェック&フォローお願いします。
◾️公式 Facebook ・・・・スペシャライズド住之江Facebook
◾️公式 Instagram・・・・@specialized_osaka_area
◾️公式 X・・・・@specialized_o
Store Information
スペシャライズド 住之江
〒559-0024 大阪府大阪市住之江区新北島5-2-1
営業時間:11:00〜20:00 定休日:水曜日・木曜日