衝撃的な登場から5年。カーボンロードバイクの常識を打ち破り、独自のカテゴリを創出したAethos(エートス)が満を持して新しくなりました。
世界最軽量のフレーム、上質なライドクオリティ、クラシカルなデザインはそのままに、フィットやジオメトリがアップデート。見た目や数字では分からない進化したAethos 2の走りをご紹介します。
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そもそも、”Aethos”とはどんなバイクかご存知ですか?
Aethosは2020年、スペシャライズドのロードバイクラインアップへ加わったばかりのモデルです。その新しさは単なる年月ではなく、コンセプトおよび開発手法にあります。
このバイクが目指したのは「究極のライド」です。完璧なライドクオリティ、規格外の軽量性、そして時代に囚われないスタイルを目標に据え、開発手法から再構築しました。膨大な数の計算と実証試験を経て出来上がったバイクは乗った瞬間に分かる上質な乗り心地と、プロダクションロードフレームとして世界一の軽量性を誇り、それでいて見た目はクロモリフレームのような美しさを備えた革新的な仕上がりとなりました。
そして発売から今日に至るまで、数多くのライダーを魅了するだけでなく、Aethosの開発で得られた知見は、レーシングバイクであるTarmac SL8やグラベルバイクのCruxなど、様々なモデル開発の礎となりました。
一見すると前世代からのマイナーチェンジに見えますが、無駄を徹底的に省いたシンプルなバイクだからこそ、少しの違いが大きく影響しています。よりAethosライダー向けに再構築されたAethos 2の特徴を見てみましょう。


Aethos 2ではジオメトリの見直しをしました。Tarmacと同じ攻撃的なポジションとなっていた前世代と比べ、ハンドル位置の変更によりアップライトなポジションへ変更。
ホイールベースの延長とヘッドチューブ角度の僅かな変更により安定性も増しました。ヒラヒラという若干の不安定さがあった前世代に比べ、乗りやすさが向上しています。
また、タイヤクリアランスも拡大しました。最大35cに対応したことで様々なコンディションの路面を走破可能です。

Aethosといえば軽さが魅力。しかし、前述のスタック上昇やタイヤクリアランス拡大に伴い大型化したフレームは、当然ながら重量増加は避けられませんでした。そこで増加の幅をたった10gにとどめるべく、各部のスモールパーツまで新規設計しました。
特に軽量化が顕著なのはシートクランプ。保持力を落とすことなく、通常品に比べ大幅な肉抜き構造を実現しました。他にも、ブレーキキャリパーの台座やユニバーサルディレイラーハンガーも、汎用品とは別にAethos 2仕様の軽量タイプを自社開発し、細部に至るまでグラム単位で無駄をそぎ落としていきました。

シンプルなデザインだからこそ時代に左右されずに愉しめるAethosの良さは健在です。計算上、軽量化には急なスローピングをしたトップチューブが推奨されていましたが、あえて重量増加を飲み、ホリゾンタルに近づけました。


変わったのはフレームだけではありません。一体型ハンドルバー「Roval Alpinist Cockpit」と軽量ホイール「Roval Alpinist CLX III」も併せて発表されました。Roval Alpinist Cockpitはケーブルの完全内装に対応し、現代のロードバイクらしいスタイルを実現。Roval Alpinist CLX IIIは前後で1131g。Roval基準の高い安全性を備えつつ、前作に比べ100g以上の軽量化に成功しました。

Aethos 2の発表に際して催された試乗会にスペシャライズド 新宿のスタッフ2名が参加してきました。コースはパンチのある登りを含んだ約15kmとなっており、短いながら平坦、上り、下り、それぞれのシチュエーションでAethos 2を試すことが出来ました。
乗って二人が最初に感じたのは漕ぎだしの軽さでした。パワーの入力に対するAethosらしい高い応答性が体感できました。フレーム重量は10g増加しましたが、Rovalコンポーネントの大幅な軽量化によってバイク全体の重量をトータルで削減できています。
また、「ライドクオリティ」と呼んでいる走りの上質さに関してもすぐに感じられました。フレーム全体に振動を分散させる構造により、余計な振動や強い突き上げが緩和されています。この、初代Aethos同様の気持ち良い走り心地は、いい意味で変わらなかった部分です。

一方で、前作と違った点は速度の伸びと安定感です。前作だと30km/hが空気抵抗を感じ始める速度域でしたが、Aethos 2は35km/hで巡行できる感触がありました。ケーブルの完全内装はもちろん、エアロを意識したフォークの形状や新型ホイールのスポークがこの差を生み出していそうです。メインで走るコースが河川敷なら、ホイールをエアロタイプのRoval Rapide CLX IIIに換えると風を切って気持ちよく進むバイクにできるでしょう。
安定感についても鮮明に違いがありました。ここは、ホイールベースの延長やスタックの上昇といったジオメトリの変更に起因する部分です。Aethos 2は軽量バイク特有のヒラヒラとした不安定さが無く、肩の力を抜いて走れる仕上がりとなっています。
総じて言えることとしては、Aethos 2は多くのホビーライダーにとって使いやすい一台として非常に完成度が高くまとまっているということです。最初の一台としてはもちろん、最後の一台としても役割を全うできる、真にライダーに寄り添ったバイクだと感じました。
レースやエンデュランスといった特定の目的に縛られることなく、純粋にライドを楽しむために作られたAethos 2。上質なライドクオリティと圧倒的な軽量性に、乗りやすさまで加わったこのバイクはどんなライダーにおすすめなのでしょうか。

Aethos 2はライドのもたらす原理的な愉しさを知っているライダーに適しています。ペダルを踏みこむとバイクが遅れることなく反応し、思い描いたラインをその通りに駆け抜ける喜び。ただのカフェライドでも、走りに没入していく心地よさを感じられることでしょう。

登坂において軽量性は絶対です。PWR(パワーウェイトレシオ:体重とペダルに込めるパワーの比率)という指標が重要視されるように、重量を削減することは楽に速く登ることに寄与します。Aethos 2はヒルクライムが好きな生粋のクライマー必見のバイクです。

身の回りの物にこだわりを持つライダーにもAethos 2はおすすめできます。「速さ」や「最新鋭の…」といった物は時代と共に目まぐるしく塗り替えられていきますが、「美しさ」や「得も言われぬ良さ」は個人の感性に依拠します。あなたの美学にAethos 2が寄り添うなら唯一無二の相棒となるでしょう。

エンデュランスバイクではありませんが、今回のポジション変更とタイヤクリアランス拡大がロングライドに大きな恩恵をもたらすのは事実です。山岳セクションが多い日本のロングライドにおいては、Aethos 2の軽量性も大いに助けとなるでしょう。

極上のライドクオリティ、時代に縛られないスタイル、最高峰の軽量性を継承しつつ、さらに多くのライダー向けに最適化されたAethos 2。ライドの愉しさを最大限に引き出すために生まれ変わったこのバイクは、あなたに未体験の上質なライド体験をもたらします。
新宿店では主要3サイズの試乗車をご用意。ご予約なしでお試しいただけます。
※詳細は当店のウェブサイトをご確認ください。
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