
7月10日、スペシャライズド スタジオ 御茶ノ水がオープンいたしました。
私たちがこだわり抜いて作ったこの場所には、ロードバイクが陳列されておりません。
その代わりに皆様をお迎えするのは樹齢100年を超える五葉松。
凛とした空気を纏い、訪れる方の意識を非日常の空間に誘います。

「なぜ、盆栽なのか。」
その問いに答えるまえに、私たちの信念についてお話させてください。
私たちが扱うスペシャライズドの最高峰モデルは200万円ほど。
これほどの機材を、はたしてこれまでと同じ売り方で本当によいのだろうか。
広い店内にバイクを並べ、誰でも気軽に多くの機材を眺める。それも素晴らしい文化です。
しかし、東京の都心において、私たちが本当に提供すべきは、ただ商品を並べる「展示」という行為を超えた場所であると確信したのです。

時代が変わり、ネットやAIによって、お客様は来店前にバイクの性能やスペックを既に把握されています。ほしいバイクも、ある程度は絞られているはずです。
だからこそ今、本当に必要なのは「色んなバイクを見る」ではなく「プロと対話する時間」だと思います。
どんな走りをもとめ、何を愛し、何を実現したいのか。
些細な悩みから、人生を懸けた壮大な目標まで。
私たちは、あなたの傍らで共に思考する「伴走者」でありたい。

お客様一人ひとりの「カッコイイ」を実現するために、私たちがいます。
AIが答えを導き出す時代だからこそ、人の手、人の感覚、人の温度にしかできない価値は、今後ますます輝きを放つと信じています。

そして、もう一つ。
私たちが大切にしたかったのは、妥協なき「世界観」です。
レースに勝利する情熱も、ロングライドを完走する達成感も、愛車を慈しみカスタムする喜びも、健康を享受する日々も。自転車を楽しむ理由は人それぞれ。だからこそ、その人が心から信じる「カッコイイ」を全力で肯定したい。
その想いを体現するために、私たち自身がまず「カッコイイ」と胸を張れる空間を創り上げることが必要でした。

その美学の象徴として、「TRADMAN’S BONSAI」の力をお借りしました。
初めて丸の内のショールームに入った瞬間、言語化を拒むような圧倒的な迫力に鳥肌が立ったことを今でも覚えています。

TRADMAN’Sの盆栽と、SPECIALIZEDのロードバイク。
一見して相反する世界に思えるかもしれません。しかし、両者には共通する哲学があります。
それは「伝統を大切にしながら、常に革新を追い求める」ということ。
この二つのブランドが融合したとき、そこには唯一無二の空気が生まれます。

私たちが目指すのは、性能や価格、デザインといったスペックの先にある本当の価値です。
「この店で手に入れることが、最もカッコイイ。」
そう思っていただけるような、人生を豊かにするブランド体験をお約束いたします。
ちなみに現在、展示しているのは樹齢100年越を超える五葉松。
「御用を待つ」という縁起ものです。

オープンを記念した特別な展示を皮切りに、今後は四季の移ろいを表現する盆栽が1週間ごとに店内を彩ります。
私自身、期待に胸を躍らせています。
さあ、ここから皆様と一緒に、最高の物語を描いていきましょう。
スペシャライズド スタジオ 御茶ノ水
ストアマネージャー 護山