【試乗車入荷】Stumpjumper 15 Alloy / 先代からの変更点

スペシャライズド金沢の試乗車ラインナップに「STUMPJUMPER 15 ALLOY」が追加になりました。
現行のフルサストレイルバイクの中では最もリーズナブルなモデルです。

Stumpjumper（スタンプジャンパー）といえば、1981年にスペシャライズドが世界で初めて量産したマウンテンバイク。
2024年7月、その第15世代目となる「Stumpjumper 15」のカーボンモデルが発売され、アルミモデルであるAlloyグレードは9月に発売になりました。

Contents

1 先代Stumpjumperからの変更点
2 試乗車詳細

先代Stumpjumperからの変更点

可変ジオメトリー

先代ではStumpjumper EVOにのみ搭載されていた可変ジオメトリーが15でも搭載。
ヘッドアングルは、ヘッドパーツを入れ替えることでニュートラルの64.5°に加えて、±1°の調整が可能。
寝かせるとホイールベースが長くなり、安定性が向上。
立たせるとホイールベースが短くなり、ハンドリングがよりクイックになります。

またリアエンド付近のホルストリンクのチップを前後に入れ替えることでBBハイトを7mm変えることができます。高くすれば路面とのクリアランスが広がり、低くすれば安定性が向上します。

SWAT DOOR

また、こちらも先代ではStumpjumper EVOにしかなかったSWAT DOORが新しく追加されています。
ライド中に持ち歩くのが面倒な交換用チューブ、タイヤレバー、CO2ボンベ、ツール等を専用のSWATバッグに入れ、ダウンチューブに収納しておくことができます。
リュックを担ぐか、サドルバッグに入れておく必要があったこれらの用品をフレーム内に隠しておけるのはスマートですね。
ちなみに画像の通り、ZEE CAGE Ⅱ RIGHT（右取り出し用のボトルケージ、単品2,420円）も付属しています。

マレット対応

Stumpjumper 15ではマレットに対応するようになりました。
これもまたStumpjumper EVOの仕様を踏襲しています。

マレットとは前後異径のホイールをセットアップすることを指します。
具体的にはフロントホイール29インチ、リアホイール27.5インチが昨今のトレイルバイクのトレンド。
前輪を大きくすることで走破性が高まって障害物を乗り越えやすいようになり、後輪を小さくすることで車体全体を軽量化し取り回しやすくする。
つまり29インチと27.5インチの良いとこどりがマレットです。

S3-S6サイズでは、完成車状態で前後29インチ仕様ですが別売りの27.5インチ用ショックリンクに入れ替えることでマレット化が可能。
S1,S2は最初からマレット仕様になっており、かつマレット仕様のみの設計です。
S2とS3が境界線なのでサイズ選びの際の大きなポイントになりそうです。

S3-S6サイズをマレット化する場合は、リアショックとフレームを繋ぐショックリンクの交換が必要です。27.5インチ用ショックリンクはオプションで￥22,000(税込)。

またタイヤもマレット仕様に合わせて前後で異なるものがアッセンブルされています。

前輪（29インチ）には高い路面追従性とコントロール性を実現するタイヤ「Butcher」を。

後輪（27.5インチ）には転がり抵抗のより少ない「Eliminator」が搭載。

トラベル量の変更

フロントのトラベル量は150mm（S2-S6）、リアのトラベル量は145mmになりました。
これは前作Stumpjumperの130mm、Stumpjumper EVOの160mmの後者寄りの数値です。
アンチスクワット特性についても、前作のStumpjumperとStumpjumper EVOの間をとって設計。
ペダリング効率と衝撃吸収性を併せ持ちます。
先代のStumpjumperにはなく、Stumpjumper EVOにはあった前述の機能を新たに搭載したStumpjumper 15は、まるで2モデルをミックスしたような、里山ライドからMTBパークのダウンヒルまで幅広いエクスペリエンスをカバーする究極のトレイルバイクになりました。
Stumpjumper 15があれば山遊びで出来ないことはないといえるでしょう！

魔法のようなリアショック「Genie」が第15世代の目玉といえる変更点なのですが、カーボンモデルにしか搭載されておらず、このAlloyグレードには非搭載です。
初めてのトレイルバイクになる可能性の高いAlloyグレードでは、より多くの方に選んでいただきやすいようコストダウンを考慮してX-Fusion 02 Pro RL リアショックがアッセンブルされていますが、その性能に妥協はありません。