『ロードバイクの話をしよう』シリーズ第2回では、ロードバイクにディスクブレーキが導入されたことで、どのような変化がもたらされたのか、そのメリットについてご紹介します。
ディスクブレーキと聞くと「ブレーキがよく効く」と思い浮かべる方も多いかもしれませんが、それ以上に、ロードバイク全体の性能を大きく進化させています。今回は、その理由を詳しく解説していきましょう。
ブレーキの制動力そのものは、キャリパーブレーキとディスクブレーキで大きく変わりません。特にロードバイクではタイヤが細く、制動力が強すぎるとスリップのリスクがあるため、両者とも制動力は調整されています。しかし、ディスクブレーキの真価は「細やかなコントロール性能」にあります。天候や路面状況にかかわらず安定したブレーキ性能を発揮し、特に下り坂やカーブでの安心感が格段に向上しています。
例えば急な下り坂やタイトなカーブでは、ディスクブレーキによって自分のペースを正確にコントロールできるため、安心して走行できます。また、軽い力で操作できるので、握力が弱い方や長時間走るライダーにとっても、疲れにくいというメリットがあります。
ディスクブレーキの導入により、ホイールのデザインにも革命が起こりました。キャリパーブレーキではリムの強度や幅に制限がありましたが、ディスクブレーキはリムに直接作用しないため、軽量で幅広なリムの設計が可能に。これにより、走行抵抗の軽減や太いタイヤの装着が容易になり、より軽快な走りが実現しました。
特に、リムが軽くなることでスピードの乗りが良くなり、エアロホイールを装備することで空気抵抗の削減にもつながります。ウェットコンディションでも制動力が安定しているため、エアロ性能と安全性を両立できるようになったのも大きな進化です。
最近のロードバイクでは、28C以上の太いタイヤが主流になりつつあります。これまで「細いタイヤが速い」とされてきましたが、今では太いタイヤの方が振動吸収性が高く、ライドの快適さが格段に向上しています。路面からの振動が少ないことで、長時間のライドでも疲れにくく、また低圧で走ることができるため、リム打ちパンクの心配も減りました。
太いタイヤは、ライダーの力を効率的に路面に伝えるため、ペダリングの推進力も増し、結果的により効率的な走行が可能になります。プロ選手も今や28Cのタイヤを選ぶことが多くなり、耐久性と快適性のバランスを重視する傾向にあります。
補足: 耐久性とメンテナンス
ディスクブレーキは耐久性が高く、キャリパーブレーキよりもメンテナンスの頻度が少ないという利点もあります。ただし、ブレーキローターやパッドの交換は専用の知識が必要で、初期コストが若干高いという点もあります。この点についても考慮して、自分に合った装備を選ぶと良いでしょう。
結論
ディスクブレーキ搭載のロードバイクは、ただ「ブレーキがよく効く」だけではありません。より快適で、軽快な走りを実現し、これまでの常識を覆すような進化を遂げています。特に、悪天候下でも安定した制動力を発揮するため、あらゆるコンディションで安心してライドを楽しむことができます。ぜひ店頭の試乗車で、この新しい乗り心地を体感してみてください。
次回は、さらにディスクブレーキロードの深掘りを行います。どうぞお楽しみに。
店頭では各タイプのディスクロードを試乗することが出来ます。このコラム内容を是非走って体感下さい。
参考
Specialized 完成車 車種別タイヤサイズ
Tarmac SL8. 26C
Roubaix SL8. 32C
Aethos 28C
ALLEZ. 30C
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