異音が出る前に|ラチェットのメンテナンス時期と整備手順【ROVAL対応】

  • 公開:2026.02.28
  • 更新:2026.02.28

ロードバイクやスポーツバイクにおいて、ドライブトレイン周りは定期的なメンテナンスが欠かせない重要な部分です。

しかしその中でも、ホイールのラチェット(フリーボディ)部分は重要でありながら、意外とご自身で触る機会が少ない箇所ではないでしょうか。

そこで今回は、
ROVALのホイールに採用されている DT SWISS ハブのフリーボディのメンテナンス方法を、
写真付きで分かりやすく解説していきます。

自分でメンテナンスしてみたいという方に向けた内容になっていますので、ぜひ最後までご覧ください。


今回ご紹介する内容について

  • 対象:DT SWISS Ratchet EXP 採用ハブ
  • 採用ホイール例:ROVAL(ロヴァール)ホイール
  • 作業内容:フリーボディ(ラチェット部)の分解・清掃・グリスアップ

※作業は自己責任となります。不安な方はショップでの作業をおすすめします。


フリーボディのメンテナンス時期の目安

DT SWISS 公式推奨および実使用を踏まえた目安は以下の通りです。

通常使用の場合

  • 年1回程度の清掃・グリスアップがおすすめ

雨天・悪条件での使用が多い場合

  • 3〜6ヶ月ごとの点検・整備が理想的

異音が出始めた回転が重いと感じた場合は、早めのメンテナンスを行いましょう。


分解前の注意点 ※必ずお読みください

  • フリーボディ内部には
    ラチェットギア・スプリング・スペーサーなどの
    小さな部品が含まれています
    → 紛失防止のため、トレーなどを用意しましょう
  • 作業には
    スプロケットを外す必要があります。
  • 必要工具
    • ロックリング工具
    • スプロケットリムーバー(チェーンウィップ)

フリーボディの取り外し手順

① スプロケットを外す

ロックリング工具とスプロケットリムーバーを使用して、カセットを取り外します。
カセットを外すと、フリーボディ本体が露出します。
※スプロケットを外さなくてもフリーボディは取れます。


② エンドキャップを外す

フリーボディ側のエンドキャップを手でまっすぐ引き抜きます

DT SWISS Ratchet EXP は
工具不要で脱着できるノーツール設計になっています。


③ フリーボディを引き抜く

エンドキャップを外したら、
フリーボディ本体をそのまま真っ直ぐ引き抜きます

内部には

  • ラチェットギア
  • スプリング

が入っていますので、落下・紛失に注意してください。


清掃作業

内部パーツの清掃

  • すべての部品をパーツクリーナーで洗浄
  • 古いグリースや汚れを完全に除去
  • 細かい部分は歯ブラシ等を使うと効果的です。

※メンテナンス作業で最適な仕上がりを得るためには、分解したすべてのコンポーネントを丁寧に洗浄することが大切です。汚れをしっかり落とすことで、本来の性能を引き出し、トラブルの予防にもつながります。

洗浄の際は、パーツを傷めない専用の洗浄剤を使用しましょう。特にOリングや各部のシール類はデリケートなため、刺激の少ない洗浄剤を選ぶことが重要です。強い薬剤を使うと、劣化や性能低下の原因になることがあります。

また、使用する洗浄剤ごとに適切な使い方や注意点が異なります。安全かつ確実に作業を行うためにも、事前に製品の取扱説明書をよく確認してから使用してください。

正しい洗浄は、メンテナンスの仕上がりを左右する大切な工程です。ひと手間を惜しまず、丁寧な作業を心がけましょう。

洗浄後は、完全に乾燥させましょう。

before

after


点検

洗浄後、以下のポイントを重点的にチェックします。

  • ラチェット歯面の摩耗・欠け
  • スプリングの変形やヘタリ
  • シール・Oリングの劣化や割れ

摩耗や破損が見られる場合は、
該当パーツの交換が必要になります。

DTSWISSからアップグレードパーツという形で中のラチェットとスプリングのセットになったキットもございますので摩耗等が見られた場合には交換をお勧めします。


グリスアップ

使用するグリスについて

DT SWISS から
専用のハブグリス(赤色)が販売されていますので、必ず使用します。

DT SWISS スペシャル グリス ¥3,520(税込)


グリスの塗布方法

  • 薄く・均一に塗布するのがポイント
  • 塗布箇所
    • ラチェット歯面
    • スプリング周り
    • シール接触部

⚠ グリスの塗りすぎは
ラチェットの動作不良の原因になるため注意してください。画像が塗り終わった状態です。これを目安に塗りすぎないようご注意下さい。


組み戻し

以下の順番で組み戻します。

  1. ラチェットリングとスプリングを元の向き・順番で戻す
  2. フリーボディ本体をハブ側へ差し込む
  3. エンドキャップを装着
  4. カセットを元通り取り付け

取り外しの逆順で行えば失敗しにくいです。
分解時に写真を撮っておくと、組み間違い防止になります。


最終チェック

作業完了後、必ず以下を確認します。

  • フリーホイールの回転がスムーズか
  • 異音・引っ掛かりがないか
  • カセットが確実に固定されているか

問題がなければメンテナンス完了です。


まとめ|定期的なラチェットメンテナンスで快適な走りを

フリーボディ(ラチェット部分)のメンテナンスは、
走行性能・耐久性・トラブル防止に直結する重要な作業です。

  • 異音防止
  • 駆動抵抗の低減
  • ハブ寿命の延長

といったメリットがあります。

「自分でやるのは不安…」という方は、
当店でのメンテナンスも承っておりますので、下記フォームからお気軽にご相談ください。

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