初めてでも簡単!マウンテンバイクのサスペンションセッティング

  • 公開:2024.12.13
  • 更新:2024.12.13

皆さん、マウンテンバイク(以後:MTB)に乗るときはサスペンションのセッティングをちゃんと行っていますか?
毎回セッティングするのは面倒だったり、いまいちやり方がわからない方も多いかと思います。
バイクの性能を最大限発揮するためには、サスペンションセッティングがとても重要です。
今まで攻めきれなかったバームが、簡単に乗りこなせるようになることも。
今回は、MTBのサスペンションのセッティング方法について紹介いたします。

下準備

まずバイクセッティングをする前に、下準備を行います。
必要な道具は、サスペンションポンプと目の細かい定規です。
定規に関しては、メモリが細かく小さい物の方がサグ出し時に使いやすくオススメです。

次に、キャップ類を外します。外したキャップは「山でよく無くしやすいアイテムランキング」上位にランクインするほどよく無くします。無くさないように袋などに入れ、まとめておきましょう。

キャップを外し終わったら、リバウンドとコンプレッションのダイヤルを解放します。解放する際は、反時計回りに回していき全開になるまで行います。この時、カチッという音がしなくなったら、回すのをやめましょう。無理に回そうとするとサスペンションが破損する可能性があるため注意が必要です。

最後、サスペンションをセッティングする前にタイヤの空気も入れておきます。
ヘルメットやリュックなど、実際に乗る装備なども着用しておくとベストです。

サグ出し

それではメインとなるサグ出しを行います。
サグ出しとはサスペンションに加重した際に沈み込む量を、ライダーの体重に合わせてセッティングすることです。サグを設定することで、サスペンションの初動の動きがよくなり、路面の凹凸を追従しやすくなります。フルサスペンションの場合はリア側から、ハードテイルの場合は、フロントから行います。

基準値

サグの基準値は、それぞれのサスペンションの長さに対しリアは25-35%、フロントは15-25%を目安とします。リア側は、「自分の体重 × 2 + 10 psi」から算出される値を目安に空気を調整してからサグ出しを行っていきましょう。スペシャライズドバイクに関しては、Specialized.comよりバイクごとの推奨セッティングを簡単に算出できるサスペンションカリキュレーターがございます。
身長や体重を入力することで簡単に、タイヤの空気圧、サスペンションの空気圧、そしてダンピングの設定値が表示されます。よければ参考にお使いください。

1-リアのサグ出し

最初に算出した値を目安にサスペンションに空気を入れます。
空気を入れ終わったら、サスペンションをストロークさせ、ネガティブ・ポジティブチャンバー内のエアを循環させます。

Oリングと呼ばれるゴムの輪を、サスペンションのアウターケースの入り口まで寄せます。その後、ゆっくりとバイクに跨りサグ出しを行います。この時、勢いよく乗ったりブレーキをかけたりすると適切なサグが出ない場合があるため、注意しましょう。

ゆっくりとバイクに跨ったら、振り子のようにゆっくりと左右に足をつきます。行き来している間に、両足が宙に浮き、自身の体重のみがバイクに加重されている状態が理想です。これを2往復程度行ったら、バイクから降ります。

2- 計測

Oリングの位置を元にサスペンションの沈み込んだ量を計測します。
例えば、可動域が55mmのサスペンションの場合は、55mm×25%=13.75mmのサグ値が理想です。

3- 空気の調整

目安のサグ値になるように空気を5psiずつ空気を入れていきます。
1~3を繰り返し、基準となるサグ値まで調整していきます。

4-フロント側のサグ出し

次にフロント側のサグ出しを行っていきます。
こちらに関してはサスペンションにメーカー推奨の数値がある場合が多いです。
記載のない場合は、「体重kg + 5psi」を目安にしましょう。フロントのサグ出しに関しては、2人1組もしくは、壁など掴まりやすい場所での計測をオススメします。

Oリングがある場合は、リアと同様にサスペンションのアウターケース端まで寄せます。
その後、ゆっくりとバイクに跨ります。補助がある場合は、前タイヤを抑えてもらいゆっくりとニュートラルポジションを取ります。この時、勢いよく荷重せず、軽く体重を乗せるイメージで荷重しましょう。サスペンションが沈み込んだらバイクから降ります。

フロントは、サスペンションの可動域の15-25%を目安に調整しましょう。
Oリングがない場合は、オイルの痕などを見てみましょう。

ダンピングの調整

サグ出しが完了したら、次はダンピングの調整です。
サスペンションが動く際の反応性で、「リバウンド」と「コンプレッション」を総称したものです。
ちょっと余談ですが、ダンピングとは、「ダンプ」という言葉が由来で「捨てる」という意味があり、サスペンション内を充填するオイルの減衰力を利用して、運動エネルギーを熱エネルギーに変換。少しずつエネルギーを外部へと逃す役割を担っています。

リアサスのリバウンド

サグ出しと同様にフルサスの場合は、まずはリア側のリバウンドから調整を行いましょう。
リバウンドは、サスペンションが伸びる際の速さを表します。はじめに、リバウンドのダイヤルを時計回りに閉め切ります。この状態は、リバウンドが最も効いている状態で、サスペンションの戻りがかなり低速なことがわかります。

ここから2クリックずつダイヤルを開放(反時計回り)していき、
サドルを地面方向に押し込んで、手を離した時の後輪の反応を見ていきます。
目安は、手を離してサスペンションが伸びた時に後輪が地面からギリギリ飛び跳ねない状態です。
タイヤが飛び跳ねたら、1クリック閉めて完了です。タイヤが飛び跳ねると言ってもわかりにくい場合もあるため、あくまで感覚で問題ありません。

フロントサスのリバウンド

フロントサスもリアサスと同様に2クリックずつ調整を行っていきます。
身長が低い人の場合は、上から荷重しづらい場合もあります。
そういう時は、ブレーキを握りながら押し込むことで力を伝えやすいかと思います。
サスが伸びる時に、パッと手を離しましょう。こちらも2クリックずつ開放していき、タイヤが飛び跳ねたら1クリック閉めて完了です。

コンプレッションの調整

コンプレッションは、体重と自分の好みを見つけてみましょう。
初めてで基準値がわからない方は、オープン気味で乗ってみてはいかがですか。
最後に、1つにまとめておいたキャップ類を元の状態に戻したら完了です。

以上でマウンテンバイクのサスペンションのセッティングは、完了です。みなさんもぜひ山に遊びに行く際は、しっかりとセッティングを行い、最高な状態でライドしてみてはいかがですか?

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