変速がスムーズに決まらない、調整してもどこかしっくりこない。
そんなときは、ディレイラーやワイヤーではなく、ディレイラーハンガーの微妙な曲がりが原因かもしれません。
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ディレイラーハンガーは、フレームとリアディレイラーをつなぐ小さなアルミパーツです。
転倒などの衝撃からフレームを守るための、いわば“身代わり”のような存在。
強度よりも「曲がること」を前提に設計されているため、ちょっとした衝撃でも変形してしまいます。
問題は、この“わずかな変形”が変速性能に直結すること。
特に11速・12速といった高精度な変速システムでは、1〜2mmのズレがシフト性能を大きく左右します。

ハンガーの曲がりは、見た目ではほとんど判別できません。
真っ直ぐに見えても、専用ゲージで測ると数ミリ単位で傾いていることも多くあります。
当店では、専用のアライメントゲージを使ってリムとの距離を複数方向から測定。
許容範囲を超えるズレがあれば、交換または慎重に修正を行います。
この工程を経ることで、変速が「ピタッ」と決まる感覚が戻ります。

特に最後の「駐輪時の転倒」は、見落とされがちなトラブルの原因です。
ディレイラーにキズがあればもちろん要注意ですが、見た目がきれいでもハンガーが内側へわずかに曲がっていることがあります。
異音やシフトのズレを感じたら、早めのチェックをおすすめします。
また、大きく曲がっている状態でロー側へ変速すると、ディレイラーがホイールに巻き込まれる恐れもあります。
違和感を感じたら無理にロー側へ入れず、できるだけ早く点検にお持ちください。

駐輪する際は、リア変速をロー側(大きいスプロケット)にしておくのがポイントです。
これでリアディレイラーの張り出しが最小限になり、隣の自転車や壁に接触した際のハンガーやディレイラーへのダメージを軽減できます。
駅や商業施設など、不特定多数が出入りする駐輪場では特に有効です。
ちょっとした心がけが、トラブルを大きく減らしてくれます。

軽い曲がりであれば修正可能ですが、アルミ素材は一度曲げると金属疲労で強度が低下します。
そのため、再曲がりを繰り返す場合や大きな変形がある場合は新品交換が安全です。
スペシャライズド神戸では、モデルごとに異なる純正ハンガーを在庫・取り寄せ対応しています。
形状や年式で互換性が異なるため、不明な場合はお気軽にお問い合わせください。

※上記画像すべて別モデル用で互換性はありません。
ハンガーは軽量で小型ですが、「いざという時に必ず必要になるパーツ」です。
出先での変速トラブルを防ぐためにも、スペアを1枚持っておくのがおすすめです。

最近のモデルでは、Universal Derailleur Hanger(UDH)規格を採用するフレームが増えています。
UDHはメーカーを問わず互換性があり、これまでのような複雑な型番確認が不要になりました。
ただし、例外的にAETHOS 2 のUDHは専用品で、他フレームには使用できません。
ご購入や交換の際はご注意ください。

ディレイラーハンガーは、変速精度を支える“縁の下の力持ち”。
変速の違和感は、小さなズレのサインかもしれません。
「最近ちょっと変速が決まらないな」と感じたら、
シフト調整と併せてハンガーのチェックをおすすめします。
ライド中の安心と確実な変速のために。
気になることがあれば、お気軽にスタッフまでご相談ください。
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