スポーツ自転車用ヘルメットの違いとは？

自転車に乗る際にヘルメット着用の努力義務化やスペシャライズドの「ヘルメット始めました」という企画が始まり、ヘルメットに関するご質問をよく受けます。その中でも多いのが、「いろんなヘルメットがあるけど、どう違うの？」というものです。今回はヘルメットの色々な違いについてまとめてみました。

【カテゴリーの違い】

スポーツ自転車用のヘルメットには、ロードバイク向け、マウンテンバイク向け、キッズ向けなど、用途や求める性能によって、ジャンルが分かれています。

例えば、ロードバイク向けのヘルメットは、軽量化や空気抵抗軽減を追求した設計になっていたり、マウンテンバイク向けのヘルメットは、木の枝などを防ぐためバイザーが付けられていたり、 ロードバイク向けヘルメットに比べて後頭部まで覆われた設計になっています。

【値段による違い】

前提として値段による強度の違いはありません。一定の基準(規格)を満たした強度を確保しつつ、求める用途やグレードによって、素材や構造を変えて通気性を良くしたり、軽量化されており、それが価格に反映されています。

例えばこちらは、ロードバイク・クロスバイク向けのエントリーヘルメット「ALIGN 」(アライン)。フォームと呼ばれる強化スチロールで、強度を確保しつつ、各所にベンチレーション(通気孔)を設けて、ヘルメット内の通気性を確保しています。

こちらは、最上位モデルのスペシャライズドのS-WORKS PREVAIL 3。ロードバイク向けのヘルメットで、ヘルメット全体に大きなベンチレーションを設けることで、軽さと通気性を向上させているのが特徴なのですが、逆にこんなに穴が空いていたら強度的に大丈夫なの？と思われるかもしれません。

こちらはS-WORKS PREVAIL 3の内部画像です。一般的なヘルメットは、フォームで衝撃を受け止めますが、ヘルメット自体が重くなるというデメリットがあります。そこで、軽さを求めるS-WORKS PREVAIL 3は、AirCageというテクノロジーを採用。AirCageは、アラミド繊維で編まれたケーブルでヘルメットの左右をつなぎ、ケーブルの両端をカーボンファイバー製サイドパネルに固定するテクノロジーです。クラッシュでヘルメットが地面と衝突すると、このテクノロジーが局所的な衝撃を受け止め、吊り橋のようにヘルメット全体に分散させます。優れた素材と最新のテクノロジーの分が本体価格の違いに繋がっています。

【規格の違い】

自転車用ヘルメットには、下記のような規格があります。

CE EN1078（欧州標準化委員会）

JCF（日本自転車競技連盟）

SG（製品安全協会）

CPSC1203（米国消費者製品安全委員会）

各規格は、多くの日本の自治体でも広く推奨されているため、いずれかの規格を通っていれば安全性に問題はありません。逆にどの規格の認証も受けていないヘルメットは、しっかりとした試験や保証を受けていない可能性がありますので、おすすめできません。ちなみに、スペシャライズドのヘルメットは全てのモデルでCE EN1078の認証を受けています。また、日本のロードレースに参加する場合は、JCF公認のヘルメットである必要がある場合が多いので、それも考慮してヘルメットをお選びください。

【ヘルメットの耐久年数】

スペシャライズドのマニュアルによれば、使用頻度、取り扱い、保管条件などに応じて、ヘルメットは3～5年ごとに交換する必要があるようです。また、ヘルメットは、1回の衝撃を吸収するように設計されており、衝撃を受けた後にヘルメットに損傷が見られない場合であっても、保護能力が低減したり損なわれていることがあります。毎回の乗車前にヘルメットを検査し、損傷がないことを必ず確認し、確証が持てない場合は、ヘルメットの交換が推奨させています。

【努力義務化】

2023年4月から、自転車に乗る際はヘルメットの着用が努力義務化されました。これは、自転車事故によるケガや死亡といった被害を軽減することが目的で、警視庁の統計によると、自転車乗用中の事故で死亡した人のうち約65％が、頭部の損傷が致命傷になっているとのことです。最近の多くのスポーツ自転車用ヘルメットには、Mips（Mips Essential Core）が標準装備されています。これは全方向に10～15mmスライドする低摩擦レイヤーで、頭部に対して角度のある衝撃が加わった際、このレイヤーが脳へダメージを与える恐れのある回転エネルギーを軽減させることがわかっています。

【ヘルメット始めました】スペシャライズド×加賀美健

スペシャライズドでは、社会問題の解決につながるサイクリングを安全に、いつまでも楽しんでもらうため、ヘルメットの着用を推進します。この度、現代美術作家の加賀美健氏とコラボレーションし、「ヘルメットはじめました」ほか各種キャッチコピーとステッカーを作成し、新たにヘルメットを被り始めたライダーやヘルメットの着用を推進してくださる方へ加賀美氏デザインステッカーを差し上げます。
詳細はこちら→スペシャライズド×加賀美健「ヘルメットはじめました」

2024年10月16日（水）〜12月16日（月）の期間限定で以下のSNSキャンペーンを併催します。あなたとヘルメットのエピソードを＃ヘルメットはじめました　および 　＃スペシャライズド　と共に投稿して下さい。抽選で20名様に限定Tシャツをプレゼントします。

この機会にヘルメットを被って、安全にライドを楽しみましょう！

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