6月23日(金)に静岡県の日本サイクルスポーツセンターで開催された「第26回全日本選手権個人タイムトライアル」に加藤が出場いたしました。
加藤は2013年から全日本選手権に出場し続けており、今回で通算12回目の出場。
全日本選手権は日本一の選手を決める大会で、出場する選手はプロチームに所属する選手が多くを占めます。
そんな大会での加藤の過去最高成績は、個人タイムトライアルで9位。
そして今回の大会では8位となり、ベストを更新する結果となりました。
個人タイムトライアルは、選手が一人ずつ一定の時差でスタートし、単独走行によって出たタイムで順位を競います。
もし前の選手に追いついた場合、その選手の後ろにつく行為(ドラフティング)は禁止。
単独で風を受けながら走行するため、自分の力だけが頼りとなる競技です。
今大会では1周5.8kmのコースを5周する合計29kmで競われました。
コースのレイアウトは画像の様になっており、ほとんど上りと下りしかなく一周の獲得標高は約150m。
以下、加藤のレポートです。
今回のコースは、序盤の下り区間にコーナーが多くペダルを漕げない時間ができるため、その分を上り区間で頑張らなければ良いタイムに繋がらない印象のコースでした。
私がレース前に想定していた展開ですが、私のスタート順は画像の通りグループの3番目で前には2人。
後ろには昨年の全日本選手権U23カテゴリーで優勝して世界選手権にも出場した留目選手。
おそらく私より留目選手が速いのは間違いないので、3周前後で追いつかれると想定。
追いつかれてからは留目選手から大きく離されないようにペースの目標として、残り2周を同じペースで走ることができれば、全体の10位前後に入るだろうと考えました。
そんなイメージを持ちつつ定刻にスタートを切りました。
1周目
いつも序盤はオーバーペースになりやすく、それによって後半ペースダウンしてしまうため、パワーメーターの数値を参考に目標値に納めて走ります。
1周目のタイムは9分32秒。
全体では11番手のタイムで通過。
目標は9分30秒だったので、まずまずの滑り出し。
そして、私の1分後にスタートした留目選手は1周目を9分15秒で通過しており、想定通り迫ってきています。
2周目
パワーの確認は最小限で走ったところ、思った以上に出し過ぎており、結果的に5周中の最速ラップを記録。
序盤に飛ばしてしまういつもの悪い癖が出てしまいました。
ラップタイムは9分18秒。
3周目
コース序盤の上り区間で1分前にスタートした前走の選手を射程圏に捉えます。
そして下り区間をこなした後にコースで最長の上り区間で追い抜きます。
これによって前走の選手より私の順位が上となるので気持ちが少し楽に。
また、この周回で留目選手に追いつかれると考えていましたが、そうとはならず、思ったより自分が良いペースで走れているのでは?と思い始めます。
ラップタイムは9分31秒。
4周目
コースの序盤で2分前にスタートした選手を視界に捉えます。すぐに追いつきたい気持ちを抑えつつ、出力するパワーに注意して自分のペースを守ります。
そして3周目と同様にコースで最長の上り区間で、その選手をパスすることができました。
ラップタイム9分30秒。
5周目
想定では留目選手が自分の前を走っている予定でしたが、抜かれることなくラストラップを迎えたので、どうせならこのまま抜かれずにゴールしたいと欲が出てきます。
時折りバイクでコースを周回している競技の審判から、後ろから留目選手が迫っていることを伝えられます。
追いつかれたくない一心でペダルを回し、1番長い上り区間の頂上を通過。
この時、留目選手とは10秒以下の差に。
そして下りをこなして最後の短い上りを終え、フィニッシュのあるストレートへ入ります。
応援や実況の声に混じって後ろからギアチェンジの音が聞こえてきます。
すぐ後ろに迫っているのが分かりましたが、なんとか抜かれることなく2つのUターンを曲がりラスト100mへ。
最後の力を振り絞ってスプリントしゴールを迎えることができました。
最後のラップタイムは9分29秒。
5周の合計タイム47分20秒/順位8位(出走22人中)
今大会は自分でも驚くくらい良い形で終えることができました。
レース出場に協力していただいたスタッフはじめ、応援いただいた皆様ありがとうございました。
来年も機会が得られるなら挑戦したいと思います。
レースの走行データ
計測に使用したサイクルコンピューターは、コンパクトで扱いやすい「Wahoo Elemnt BOLT 」。
パワー(出力)の計測は、シマノのクランクユーザーは導入しやすい「4iiii PRECISION」。
私が使用しているサイクルコンピューターやパワーメーターについて気になる方は、ぜひ加藤までご相談ください。
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