フロント51mm・リア48mm , Roval Rapide CLX III が覆したエアロホイールの常識

  • 公開:2026.08.9
  • 更新:2026.08.9

フロント51mm、リア48mm

一見するとエアロホイールの常識とは逆にも思えるRoval Rapide CLX III
しかし、この前後差には速さを追求した明確な理由があります。
今回は、その設計思想と実走で感じた印象をご紹介します。

本当に空力性能を生み出しているのはフロントホイールだった

スペシャライズドは長年にわたり、Win Tunnelでの風洞実験と実走テストを重ねてきました。

その研究から見えてきたのは、
ホイールの空力性能の多くはフロントホイールが担っているという事実です。

走行中、最初に風を受けるのはフロントホイール。
つまりシステム全体の空力性能を高めるには、まずフロントホイールを最適化することが重要でした。

そこでRapide CLX IIIでは、空力性能に大きく貢献するフロントホイールを51mmのまま維持。
一方でリアホイールは60mmから48mmへ変更し、回転体の軽量化による加速性能や登坂性能の向上を狙っています。

さらにリム幅も前後で異なる設計です。

  • フロント外幅:35mm
  • リア外幅:31.3mm

フロントは空力性能を最大化し、リアは軽量性と応答性を高める。

前後に異なる役割を与えることで、実際のライドで求められる総合的な速さを追求したホイールなのです。

なぜリアを60mmから48mmまで浅くしたのか?

一般的には、リムハイトが高いほど空力性能は向上すると考えられています。

しかしレースバイクに求められるのは、空力性能だけではありません。

加速性能、登坂性能、コーナリング、そして繰り返されるペース変化への対応力。
そのすべてが重要です。

Rapide CLX IIIでは、空力性能への影響を最小限に抑えながらリアホイールを軽量化。

その結果、平坦の高速巡航だけでなく、登りやアタック、コーナー立ち上がりといった
実際のレースシーンで求められるパフォーマンスをさらに高めています。

「風洞で速い」だけではなく、「現実のライドで速い」

Rapide CLX IIIには、そんな思想が込められているように感じます。

エアロホイールとは思えない軽快さ

©CAuldPhoto

Rapide CLX IIIの重量は1,305g

51mmクラスのエアロホイールとしては驚異的な軽さです。

実際に乗り始めてまず感じたのは、その軽快さでした。
信号からのスタート、コーナーの立ち上がり、勾配が変化する区間。
ペダルを踏み込んだ瞬間、バイクがスッと前へ押し出されるような感覚があります。
平坦を速く走れることはもちろんですが、それ以上に印象的だったのは加減速の気持ち良さでした。

エアロホイール=重い

そんなイメージを持っている方ほど驚くかもしれません。

カーボンスポークが生み出す、軽さと快適性

Rapide CLX IIIには、Arris社と共同開発したカーボンコンポジットスポークが採用されています。

軽量化に大きく貢献するだけでなく、実際のライドではその乗り味の良さにも驚かされました。
踏み込めば鋭く加速する一方で、路面から伝わる細かな振動は不快に感じません。

さらに、28mmタイヤを前提としたワイドリム設計が安定した接地感を生み出し、荒れた舗装でも安心してスピードを維持できます。

高い反応性と快適性を両立したその乗り味は、従来の「カーボンスポーク=硬い」というイメージを覆すものでした。

実際に乗ってみて印象的だったのは、空力性能や重量以上に、この「速いのに疲れにくい」走りだったかもしれません。

なぜS-Works Tarmac SL9に採用されたのか

S-Works Tarmac SL9が目指したのは、

「あらゆるコースで最速」というコンセプトです。

平坦だけ速い
登りだけ軽い

それだけでは十分ではありません。

求められるのは、

空力性能
軽量性
加速性能
安定性
快適性

そのすべてを高い次元で成立させることです。

実際に乗ると、Rapide CLX IIIはまさにその思想を体現したホイールだと感じます。
だからこそ、Tarmac SL9の完成形として採用されているのでしょう。

実際に体感してみませんか?

今回ご紹介した Roval Rapide CLX IIIをはじめ、各種 Roval ホイールはスペシャライズド江坂で試乗いただけます。

カーボンスポークならではの加速感
ワイドリムが生み出す安定感
そして、「速いのに疲れにくい」という独特の乗り味

これらはスペックだけでは伝わりません。
私自身も、乗る前と乗った後で印象が大きく変わったホイールでした。
だからこそ、ぜひ実際に体感していただきたいと思います。

ホイール選びはスペックだけで決まるものではありません。
走り方や目的に合わせて最適な機材を選ぶことで、自転車はさらに速く、もっと楽しくなります。

次のホイールを検討している方は、ぜひ一度Rapide CLX IIIの走りを体感してみてください。

前51mm・後48mm

その数字には、実際のレースでより速く走るための理由が詰まっています。


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